キャリアの棚卸しと自己分析

これまでのスキルを未来に活かすための「スキルの棚卸し」と抽象化ワーク

目安時間 9分

1. 問題定義:これまでのスキル、どう活かす?

 

「これまで積み上げてきたスキル、これからどう役立てればいいのか?」

55歳を過ぎると、定年後の準備として自分のスキルや経験を再確認することが非常に重要になります。
しかし、自分のスキルを整理して見直すことは意外と難しいもの。
この記事では、シニアライフスタイルコンサルタントの嘉藤さんと田中さんの会話を通じて、具体的な「スキルの棚卸し」と「スキルの抽象化」ワークを紹介し、将来の選択肢を広げるための方法を解説します。

 

2. 記事内容の要約

スキルの棚卸しの重要性と具体的な方法
スキルを広い視点で捉えるための スキルの抽象化
将来の選択肢を広げるためのヒントとステップ

 

3. 登場人物の紹介

田中さん(55歳): 定年後を見据え、これまでのスキルや経験をどう活かすか悩んでいる現役サラリーマン。
嘉藤さん: シニアライフスタイルコンサルタント。スキルや経験を抽象化し、幅広い分野で活かす方法を提案。

 

4. コンサルティング風景

嘉藤さん、先日「スキルの棚卸し」を試してみたんですけど、これまでの経験が業界に特化しすぎていて、他の分野に活かせるか不安なんです

その気持ちはよくわかりますよ。

でも、これまでのスキルを「そのまま」捉えるだけではもったいないんです。

スキルを「抽象化」すれば、全く異なる分野でも活かせる可能性が出てきます。

抽象化ですか?どうやってやるんでしょうか?

例えば、田中さんが持っている「営業力」は、単に「物を売る」スキルではなく、「人のニーズを引き出して、最適な提案をする能力」ですよね。

このように、業務の裏にある本質的なスキルを考え直すことで、新たな分野や業界で活かせる道が見えてきます。

具体的なワークを通じて、一緒にやってみましょう!

5. スキル棚卸し&抽象化ワークの具体的方法

Step 1: これまでのキャリアをリストアップする

まずは、これまでの職務経験を振り返り、詳細にリストアップします。

重要なのは、役職や仕事内容だけでなく、どのようなスキルを使ってきたのかを明確にすることです。

これによって、自分のキャリアの全体像が浮き彫りになります。

 

1. 職歴の詳細を書き出す

 

具体的な業務内容や担当プロジェクト、達成した成果も含めて整理します。

シンプルな肩書きにとどまらず、成果を記載することで、自分のスキルや経験がより具体的になります。

 

ワークシート例:

期間 会社名 職務/役職 具体的な業務内容・成果
2000–2005 株式会社A 営業リーダー 新規顧客の開拓、目標の達成(新規契約数〇〇件)
2005–2012 株式会社B プロジェクトマネージャー チームを率いて、〇〇プロジェクトを納期内に完了
2012–2023 株式会社C 部長 部門の運営、年間目標達成(売上前年比〇〇%向上)

2. 各職務の「役割」と「求められたスキル」を深掘りする

 

各職務でどのような役割を果たし、どのようなスキルが必要だったのかを掘り下げます。

これは、スキルを抽象化するための大切なステップです。

 

ワークシート例:

役職 役割 求められたスキル 主な成果
営業リーダー 新規顧客の獲得、チームの目標達成 交渉力、リーダーシップ、顧客分析力 新規契約数が前年比〇〇%向上
プロジェクトマネージャー 複数のプロジェクトを統括、進捗管理 タスク管理、コミュニケーション、問題解決力 プロジェクトを〇ヶ月早く完了
部長 部門運営、後輩育成、経営層への報告 リーダーシップ、戦略的思考、プレゼン力 売上前年比〇〇%向上、部下の育成効果

 

3. 大きなプロジェクトや成功例、失敗例を深掘りする

 

特に印象的なプロジェクトや成功例、失敗例を具体的に深掘りします。
これにより、どういったスキルが強みになっているのか、また成長の要因が明らかになります。

 

ワークシート例:

プロジェクト名 成功例 or 失敗例 どのように対処したか 得たスキルや学び
〇〇プロジェクト(新製品の立ち上げ) 成功 顧客ニーズを分析し、的確な提案を実施 顧客分析力、問題解決力、提案力
〇〇プロジェクト(新規市場参入) 失敗 市場リサーチ不足により、後から修正が必要 リサーチ力の重要性、リスク管理能力

 

4. 他者からのフィードバックを反映する

 

上司や同僚からの評価やフィードバックも、自分が気づいていない強みを発見する手助けになります。

 

ワークシート例:

誰からの評価 どんなフィードバックを受けたか それに対する自分の見解
上司(〇〇部長) 問題解決力が高く、的確な判断ができると言われた 判断力をさらに向上させた
同僚 チームメンバーのモチベーションを高めるのが得意だと言われた リーダーシップが自然と身についていたと実感

Step 2: スキルの抽象化を行う

次に、リストアップしたスキルを抽象化します。

スキルをそのまま捉えるのではなく、その背後にある「本質的な要素」を見つけ、異なる分野でも応用できる形にします。

 

【例:営業力】
具体例: 営業リーダーとして新規顧客開拓を担当
抽象化: 「人のニーズを理解し、最適な解決策を提供する能力」
応用できる分野: コンサルティング、カウンセリング、マーケティング、教育

 

【例:プロジェクト管理】
具体例: 複数のプロジェクトを同時に進める
抽象化: 「リソース配分と進捗管理を効率的に行う能力」
応用できる分野: イベント運営、NPOのプロジェクト推進、教育プログラムの企画運営

 

Step 3: スキルの「本質」を見つける

 

抽象化したスキルの「本質」を掘り下げます。

これにより、業界や職種にとらわれず、新しい挑戦やキャリアを見つける手助けとなります。

 

【例】
営業力の本質: 「人のニーズを理解し、信頼関係を築く能力」
プロジェクト管理の本質: 「タスクを効率的に進め、チームを調整する能力」
リーダーシップの本質: 「チームの強みを引き出し、目標達成に導く能力」

Step 4: 未来の選択肢を広げる

 

抽象化したスキルを基に、今後どの分野でそれを活かせるかを考えます。

異なる業界や新しい職種でも応用できる方法を見つけ、選択肢を広げましょう。

 

【例】
営業力の本質 → カウンセラー、コンサルタント、マーケティング分野へ応用
プロジェクト管理の本質 → イベントマネージャー、NPO運営、教育プログラム開発へ応用
リーダーシップの本質 → キャリアコーチング、リーダー育成セミナーの講師として活躍可能

 

6. まとめ:スキルの抽象化が未来を切り開く

スキルを抽象化することで、これまでの経験が単一の業界や職種に限定されることなく、未来の多様な選択肢を広げることができます。

スキルの棚卸しと抽象化を通じて、自分の強みを最大限に引き出し、定年後のキャリアや新しい挑戦に自信を持って取り組みましょう。

 

 

7. 具体的なアクションプラン

Step 1: 今週中にキャリアを詳細にリストアップし、過去の経験を振り返る。

Step 2: 来週までにスキルを抽象化し、異なる分野でどのように応用できるかを考える。

Step 3: 抽象化したスキルを基に、将来の選択肢を広げるための目標を設定する。

Step 4: 新しい分野での挑戦や学習を開始し、ネットワークを構築していく。

 

まとめ

スキルを抽象化し、未来を広げるための第一歩を踏み出しましょう!


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この記事を書いた人

嘉藤
嘉藤

名前: 嘉藤 大之 年齢: 58歳 職業: 現役サラリーマン 経歴: 30年以上サラリーマンとして働き、定年後の人生を豊かに過ごすための準備を55歳から開始。副業や自己ブランディング、新しいスキルの習得に取り組みながら、これまでの経験を活かした「再生プラン」を実践中。 趣味: 読書、ウォーキング、自己成長に向けた勉強 メッセージ: 55歳からでも、情熱と感性を再生し、これからの人生を豊かにすることは可能です。皆さんと共に、新たな未来を築いていきたいと思っています。

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